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石の下にも5年かも
慢性疲労症候群と診断されてから、いろいろな方面に関心が広がりました。石の下に閉じ込められている方々が大勢いらっしゃるのだと思います。病名にこだわらず、思うことを記していきたいと思います。
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この10年の終わりに
またまた、ご無沙汰してしまいました。
今年の後半は二重生活になってしまい、
なかなか更新もできなくなっていますけれど、
そんな暮らしにも、だんだん慣れてきたところです。

今日一日だけ自宅で過ごし、明日はまた千葉に行きますが、
年内にひとつだけ書いておかなくては、と考えていたことがあります。

10年前の12月、私は世界が崩壊する最初の亀裂が、
大きな音を立てて走る音を聞いたと感じました。
11月に始まって、1ヶ月近く決着のつかなかった
アメリカ大統領選挙の、
結末を伝えるニュースのアナウンサーの言葉です。

20世紀の終わりも間もなくというそのとき……
同時通訳で伝えられていたアナウンサーの声。

「まだ結果は出ていませんが、すでにブッシュ陣営が
ホワイトハウス入りしているという情報が入りました」
「しかし、この国は民主主義の国です。どのような結果であれ、
民主主義の公正さが失われることはないと信じます」

……でも、アナウンサーの表情は、
驚愕と動揺を隠しきれていませんでした。

それからほどなくして、
結果を決するはずだったフロリダ州の選挙人投票結果の
「再集計」に停止命令が出ました。
そして、アメリカ史上初めて、
一般投票で敗北した「大統領」が就任することになったのです。

それはまだ、海の向こうの話でしたから、
日本でどれほどの人が、それを亀裂の始まりと感じたか判りません。
そして、今、そんなことを覚えている人も少ないかもしれません。
けれど私には、耳が裂けるほどの悲鳴のような音の記憶です。

その翌年の9月11日に起こったこと、
そして、そのまま、世界中の反対運動も虚しく、
始められてしまったイラク攻撃……
こうした世界の悲惨な動きは、
あの音の残響がしだいに大きくなっていくような現象でした。
強大な力に対して言葉が力を失い、
意味さえも、意図的に混乱させられていきました。

まもなく日本にも、また世界中の各地にも広がった、
言葉が意味を喪失し無力になっていく過程は……
まるでバベルの塔の崩壊のようでした。

私は、政治や経済の話をしたいのではありません。
戦争はそれまでも繰り返されていましたし、今も続いています。
なにも21世紀にこだわらなくても、大きな事件や大災害はありました。
でも、これほどまでに言葉が力を失ってしまったことはなかった……

多くの人が、意識するとしないにかかわらず憂鬱にならざるを得ませんでした。
私自身も、すでに46歳で「うつ状態」は慢性的なものでしたが、
それまでに経験したことのないほどの深い憂鬱に囚われてしまいました。
これは病気ではなく、あたりまえの反応だったと思います。

弱者が生きるわずかな希望を奪うことを「痛みを分かち合う」といい、
強者に迎合することを「思いやり」と呼び、
障碍者が自立する道を狭めることを「支援」と呼ぶ……
数え上げればきりがありませんが、
このように言葉の意味が崩されていく世界では、
考え方の基準が曖昧になり、
口を閉ざしていた方が楽になってしまいます。

でも……大人がまともな言葉をろくに話さない、
そんな世界で人格を形成しなくてはならなかった
子どもたちはどうすればよかったのでしょう?

身近な人は理解できる言葉を話していても、
それとは正反対の意味を、テレビや新聞から突きつけられ、
急激に発達したインターネットで、
多すぎるうえに混乱した情報にさらされる……
そんななかで親離れをしていこうとするとき、
何を指標にし、どうやって判断したらいいのでしょう?

この世界で深い絶望に囚われる瞬間に出くわすのは、
大人も子どもも同じだったかもしれません。
でも、子どもは、こんなことになる以前の世界を
肌で実感したことがなかったんですよね。

絶望感に囚われることを「うつ病」と言われれば、
そう信じるほかはなく、治すべき間違った状態と考えるしかない…
「自分だけがおかしいのだ」と思い詰めるしかない……

「憂鬱になって当然だけど、それは君のせいでは絶対にない。
世界がどうあろうと、自分の道は自由につくっていいんだよ」
といってくれる大人が身近にいればともかく、
そんな運に恵まれなくても、それまでの子どもには確実だった選択肢が、
霞んで消えたも同然になってしまったのだろうと思います。

この10年の間に、自傷や自死を選んでしまった人、
他人を害することを選んでしまった人のことを知る度に、
自動的に「10年前には何歳だった?」と考えます。
10年前に20歳以下だった人に、
すでに大人だった人は責任を問えるのか、と。

私は「否」だと確信します。
少なくとも、10年前にそれに気づいていて、
かつ十分以上に大人だったはずの私にとっては、
どうしても「私の責任」だと感じられます。

こんな世界をどうすることもできなかった、
不甲斐ない大人で、ごめんなさい。
絶望がはびこり、そこにつけいる「ビジネス」が起こる、
そんな世界のからくりを放置してしまって、
ほんとうに、ほんとうに、ごめんなさい。

いま、25歳以下のすべての人には、
とりわけ心から申しわけない気持ちです。
どれほど心細い思いで将来を見つめてきたことでしょう。

憂鬱になるのは、
絶望してしまうのは、
あなたたちのせいじゃありません。
治すべき「病気」でさえないかもしれないんです。

脳内物質に影響を与える薬は、
確かに故障を治すこともありますが、
なかった病気を作ることだってあるんです。

抗うつ剤の副作用の注意書きを読むと、
必ずといっていいほど、うつ病と同様の症状が書かれています。
もともとは自然な反応に過ぎなかった感情が、
病気と呼ばれ、治療の対象となってしまったことで、
薬によって増強されることも大いにあり得るんです。
さらに、急に薬を止めることでも、やはり同様の作用が起こり得ます。

「自分のせい」なんかじゃないんです。
今の状態がずっと続くなんてこともないと、
想像するのは難しいかもしれませんが、
どうか知っておいてください。

「時代」というものは若い頃に想像する以上に、
短期間にくるくると変化するものです。
よくなる一方もないけれど、
悪くなる一方ということもありません。

いろいろな面を見ていくと、
この10年でよくなったことも沢山あります。
なにより、心優しく想像力も洞察力もある人が、
この世界に数多くいることを、
誰もが知ることができるようになりました。

これまでは発信の場も手段もなかった人々や、
障碍に閉じ込められていた人々の、
思いが広く発信されるようにもなりました。

いま、世界は、
ずっとあったのに多くの人に見えなかったものを、
次々に発見しつつあります。
大きな意味で根底から「常識」が覆されつつあり、
いわゆる「世間の目」も変化し、
見えない「壁」は、壊すまでもなく消滅しつつあります。

そして、希望の見えない世界で育ってきた子どもたちが、
悩み苦しみ、多くの涙、血をも流しながら、
まっすぐな視線を持つたくましい大人になりつつある……
それが本当にありがたいことと、
申しわけない思いとともに感謝しています。


新しい年が、
誰にとっても「幸せになる力」に満ちた時代の、
最初の1年となることを、心から心から願っています。
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テーマ:心、意識、魂、生命、人間の可能性 - ジャンル:心と身体



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